石川県実行委員会
石川縦走、能登ルートを走破
7月23日早朝、まだ重い雲が空を覆い、車のフロントガラスに落ちる雨粒に不安を感じながら、ピースロードのスタッフたちはスタート会場となる「のとじま水族館」へと向かいました。

誘導車から自転車を降ろし、不具合がないか最終確認がなされ、救護班もライダーたちの健康チェック等にあわただしく動きながら、出発に備えていきました。天候への不安はありましたが、ライダーたちの表情に陰りはなく、応援に駆けつけてこられた方々の声援を受けながら、能登(七尾・羽咋)ルートのスタートを切っていきました。

能登ルートの前半となる七尾市。とくに能登島を縦断するルートは起伏が激しく、雨の影響もあって予想以上に体力勝負となるルートでありましたが、ライダーたちの熱意が天に届いたのか雨も止み、能登島大橋を渡り、和倉温泉、能登食祭市場、七尾市役所を通過して前半の終点となる能登歴史公園に無事に到着しました。
ライダーたちに走行の感想を尋ねてみると、平和に対する想いはもちろん、石川県内の各地を巡りながら、郷土愛を改めて実感するとともに、この故郷は少子高齢化など多くの問題を抱えているけれど、この街の未来を明るくできるかどうかは、自分にかかっているのだと感じている姿が印象的でした。


後半の羽咋ルートは、能登一の宮の神威を有する氣多大社が出発地点となります。氣多大社では出発セレモニーが行われ、最初に宮司さんからのお話の後、ライダー代表によるピースメッセージの伝達式があり、お祓いを受けてスタートいたしました。
能登ルートを担当するピースライダーのなかには、韓日の国際家庭に生まれた青年もいましたが、渡来人文化も残る能登を走りながら、昨今の冷え込んだ日韓関係をこの能登から改善していきたいと感じさせられました。
羽咋ルートも宇宙科学博物館コスモアイル羽咋などのランドマークを回りながら、羽咋市役所を経て、午後3時頃にゴールとなる千里浜レストハウスに到着しました。ここではレンタサイクルをお借りして、千里浜なぎさドライブウェイを自転車で走行しました。コロナ禍の影響は千里浜レストハウスのみならず、なぎさドライブウェイにまで及び、しばらくの間閉鎖されていました。

ピースライダーたちは、今年も千里浜を走れる喜びと新型コロナウイルスの終息を願う思いを込めてペダルを漕ぎ続けました。
